
特集:図書館「再」発見
特集にあたって 編集部 01
「委託」は利用者のためになるのだろうか 小野久美子 02
「図書館が私に道を開いてくれた」時から40年そして「宮若市民にいろんな道を開く図書館が3年後にはじまる!」 本多文子 10
一般:
指定管理者制度導入による図書館の現状と課題 中野登志美 20
『みんなの図書館』年間総目次2008 75
連載:
アメリカの図書館は、いま。―30 変わりつつあるイギリスの公共図書館(1) 井上靖代 29
図書館とともに生きて―17(最終回) 現代日本と図書館 棚橋満雄 37
マスメディアの現場から―59 あきらめから希望へ映画「BOY A」を見て 佐々木央 46
ほん・本・Book:
『図書館長の仕事』 明石浩 54
『地域に図書館はありますか?』 久保田耕司 56
図問研のページ:
ホームページのアクセシビリティ等についての学習会「視覚障害者も使いやすい図書館のホームページを―具体例を挙げながら」報告(最終回) 63
今月贈っていただいた本 58
第2回全国委員会の記録 69
会員異動 71
12月号訂正 71
column: 図書館九条の会:
図書館の自由 津田恵子 59
column: 図書館の危機管理:
「カモシカ」入館騒動記 高野良子 60
イベントガイド:
闘病記研究会のお知らせ 45
図書館問題研究会第35回研究集会in名古屋 62
図書館問題研究会第36回東北集会のご案内 72
図書館問題研究会第56回全国大会「福岡」〈超〉速報 74
Crossword Puzzle; 295 28
◆◆特集にあたって◆◆
今回はこれまで編集部に投稿があった2本の原稿を、特集として掲載することなりました。
特集原稿に限らず、このところ掲載している原稿の多くには現在の図書館の置かれる厳しい状況が目につきます。職場で予算を組んでいく上でも、毎年一律何パーセントカットという指示がきて、それに則って予算編成を行っている状況が10数年続いています。図書館内部の努力で資料費や非常勤・臨時・パート職員の給与だけは何とか現状維持してきましたが、いよいよ手をつけざるをえなくなりつつある館も多いのではないでしょうか。直営を維持できたとしても、正職員人数が「人員適正化」という名のもとに抑制され、非常勤・パート職員についても給与全体が減らされることに伴い、一日当たりの勤務時間を削減することにならざるを得ず、正職員の負担も増大していくことに危機感を覚えます。
今回の原稿ではそうした状況でも、図書館の理念や希望を忘れたくない、図書館ってこんなに生活や仕事の役に立っているということを再認識させられました。本多さんが県立図書館から提供されたようなサービスを、今後も安定的に継続的に担保できるかに、図書館の存在意義がかかっているのだと思います。
(編集部 文責:松本芳樹)