1 日々、刻々と変わる情報を収集、整理し利用者に提供してください。
住民の必要とする情報を提供とすることが図書館の使命です。現在、新型インフルエンザに関する正確な情報が必要とされています。
既に多くの館で実践されているとは思いますが、館内及びホームページ等での情報提供、関係資料の展示、コーナーづくりなどを速やかに、積極的に行ってください。
保健関連機関、自治体の危機管理担当部門との緊密な連携にも早急に取り掛かってください。
2 「利用者を守る」「職員を守る」ことを常に念頭に置いてください。
日本での流行が認められないことや、新型インフルエンザが弱毒性であることもあり、図書館での対応が遅いようにも見受けられます。
しかし、国内での流行は必ず“ある”ということを念頭に対策を講じてください。
具体的には、危機管理マニュアル(新型インフルエンザ対応版)の作成や再検証が急務です。
また、図書館行事の縮小や休止、開館時間の変更、最悪の場合は休館の措置も想定しなくてはなりません。
そして図書館で決めた対策は必ず利用者に分りやすく周知し理解を得ることも忘れないでください。
ウイルスと闘うことが最重要であり、図書館で働くすべての人が立場を超え、団結して対処をする必要があります。
職場内の立場の違いが原因で、何も決まらない、動かないという弊害が出ることは感染の拡大を招く恐れがあり、何としてでも避けなければなりません。
3 過剰な反応は禁物です
現段階では、新型インフルエンザは弱毒性とされており、手洗い、うがい、マスク着用など季節性のインフルエンザと同様な対処で予防できるとされています。
図書館においても、正確な情報を常に収集し冷静に対応することが大切です。
国や地方自治体が策定した行動計画、危機管理マニュアルを弾力的に運用し、過剰な反応をしないよう心がけてください。
また、インフルエンザにかかった人への差別、中傷が決してないように、職員及び利用者にも周知をすることも重要です。
図書館問題研究会 図書館の自由+危機管理委員会
委員長 中沢孝之