みなさまご存知のとおり、酒井法子容疑者が逮捕されました。
酒井容疑者出演のビデオ・DVD『審理』は、多くの図書館に入っていると思いますが、この資料の扱いはどうでしょうか?また、どうあるべきでしょうか?
提供しないというのは全く論外だと思いますが、書庫に入れるっていう判断はどうなのかな?
最高裁としては、「図書館などに配布したDVDは回収せず、貸し出しを続けるかどうかは配布先の判断」だそうです。
http://www.asahi.com:80/national/update/0807/TKY200908070318.html
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同時期にMDMAで逮捕された押尾学のある種「違和感のなさ」にくらべてパブリックイメージとのギャップがありすぎたのが今回の騒動の原因でしょうか。
ところで「審理」。ビデオとDVDがありますが、これまでほとんど動かないのに地味に予約が入っています。
ところが今日、カウンター(委託です)の副責任者が「予約が出てるんですけど、TVとかで自粛って報道されてるようなんですが…」とDVDを持ってきた。
図書館はそういうところじゃありません、通常通りの対応をしてください、と説明したのですが、聞いてきた人も有資格者なんだよなあ、確か。
それにしても裁判員制度がスタートした瞬間に、微妙なPRになってしまいましたね。
覚せい剤は辞めつづけることが最も困難な薬物のひとつなだけにのりピー、これから大変だろうなあと思いつつ、生きててよかったなあとも思います。
子どもも巻き込まなかったし。立ち直ってほしいです。
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酒井法子じゃなくて「酒井和歌子」にあこがれていた世代から。
一応、わが町でも「審理」はおいてありますが、ほとんど誰も借りません。
この騒ぎで誰かが借りていくことを期待して目立つように置いてあるのですがまだ動いていません。
判断をどうするかということですが、最高裁の判断がどうこうではなくて、ましては覚せい剤容疑のノリピーがドウコウでもなくて、最終的には職員がそれを見た後で職場で判断すべきことだと私は思います。
得てして館長が勝手にお蔵入りにしたがるのが町村の図書館の現場かと思いますので。
因みに、もっとこの制度への論議を深めて行く意味で、陪審制度反対や賛成の本と一緒にこの「審理」をディスプレイしようと思っています。
これで少しは貸し出し冊数が増えてくれればいいのだが・・・・・。
私としては、今回のこの件で、陪審制度自体への関心が深まってくれることを期待しております。
そういう意味では、「頑張れノリピー!」です。


ですが、警察の一方的な情報だけを伝えるだけのマスコミ報道に対して、確かに過剰に反応する職員の方はいらっしゃるんですよね。
私の講義で必ず登場するのが、図書館の自由に関する紙上討論です。
実際に図書館界で問題になった自由の事例3〜4例程度を1枚の紙に1問記し、3〜4名のグループ全員が自分の考えを書き込むことを紙上討論と呼んでいます。参加者は難しい、と言いながら書き込んでくれます。
今年はさっそく、このDVDの扱いをどうしますか、というのを問題に加えることにします。
司書や司書教諭を目指す人に「図書館の自由とは?」を伝えるために考案したのですが、けっこう受講生に好評です。