自分が職場の照明の交換をするようになってから、そのようなことが気になりだしました。
とはいえ、人によってさまざまなようで、まったく気にならないという人もいます。
だから、バラバラになっているところはそのままになっているのでしょう。
読者のみなさまは、どのように思われるでしょうか。
照明の色がバラバラになっていると、決していい印象はあたえないと思います。
そもそも、図書館ができたとき、開館当初は色がそろっていたはずです。
なぜ、違う色が混ざってしまうのでしょうか。
一番の理由は、補充の発注の時に、色の指定を間違えてしまうからでしょう。
ここでは、特に蛍光管で考えてみます。
蛍光管の代表的な色は「白色」と「昼光色」ですが、実際に点灯している蛍光管を見て、きちんと区別がつくでしょうか。
どちらかというと赤っぽい色が白色、青っぽい色が昼光色です。
別の表現だと、暖かい感じがするのが白色で、冷たい感じがするのが昼光色です。
言葉だけだと、逆のように思ってしまう人もいるのではないでしょうか。
ただ、これについては、実際に設置している蛍光管にはきちんと表示してあるので、それを確かめておけば、間違えるはずはないのですが。
とは言うものの、きちんと発注したからといって、安心はできません。
納入する業者が間違える場合もあります。
プロなのに、と思っても仕方がありません。
受け取る時には検収していますが、こちらの職員も、本数は数えても色は確かめていなくて、納品の1週間後くらいにはじめて気がつくような次第でした。
さすがにこれは後からでも交換に応じてくれましたけれども。
このように、間違って納品されて、その時にはわからずに、そのまま付けてしまうということも多いのかもしれません。
このほか、蛍光管には、おおまかにいって、点灯管(グロー管)を使う器具に付けるグロースタート管と、点灯管を使わない器具に付けるラピッドスタート管があります。
これも間違えると厄介です。
ラピッドスタートの器具に、グロースタート管を使うと、付けることはできるのですが、とても寿命が短くなります。
地域館でこれを間違えて付けていたことがあり、業者を呼んで点検してもらっても、「器具には異常がない」という報告しかなくて、原因不明になっていました。
結論から言うとその報告に間違いはないのですが、業者も、付けている蛍光管が正しいかどうかは確認しないみたいです。
けっこうよくあることなのではないかな、と思うのですが。
もし、蛍光管がすぐに切れるということがあれば、まず、付いている管が正しいものかどうか確認してみてください。
蛍光管の寿命は、種類によって違いがありますが、いま使っている40W(36W省エネ管)の管では、9000時間とありました。
図書館の開館日数や開館時間をかんがえると、3〜4年といったところでしょうか。
印象としては、定格よりも長く使えるように感じていますが、蛍光管の場合、点灯が繰り返されると寿命が短くなります。
24時間ついている階段の階数表示のサインや非常口のサインの蛍光管のほうが長持ちして、その都度入り切りしている書庫の蛍光管のほうが寿命は短い印象があります。
4年というと長いかもしれませんが、天井に並ぶ蛍光管を4年の間に全部交換するということを考えると、なんだかうんざりしてしまいませんか。
いずれにしても、蛍光管はいつか切れてしまいます。
ちょうど年度末でもありますし、予算が許せば、この際1年分は購入してしまいましょう。
その都度ではなくまとめて発注すれば、誤発注や誤納品が防ぎやすいと思います。
それから、開館したばかりの図書館に勤務されているかたは、数年間は蛍光管の交換を全くと言っていいほどしなくていいので忘れてしまいますが、ある時からどんどん蛍光管が切れてしまいます。
意識していないと、泡を食います。
もうひとつ、開館してから年月が過ぎている図書館でも、集中的に蛍光管が切れる時があります。
理屈から言えば全部同時に切れてもおかしくはないのです。
年度末に限らず、ある程度の在庫は必要です。
図書館の照明の色が同じだったり、切れている照明がないということは、とくに利用する人からほめられたりするほどのことではありません。
それはつまり、あたりまえのことだからでしょう。
あたりまえのことなのだけれども、けっこう手間がかかることだと感じています。
図書館の未来も明るくなりますように。
このコラムを書くにあたり、ウィキペディア(Wikipedia)の蛍光灯の項目を参考にしました。
みなさまにも、参考になると思います。
(広島支部 高野淳)