以前は新着本の紹介やイベントの案内、注意事項など、ちょっとお堅かったり型にはまったお便りがわりと多かったのですが、今は図書館や資料の使い方のコツをわかりやすく紹介していたり、本の紹介の仕方もより児童生徒が興味を持ちそうな作りにしていたりと、これはおもしろくてためになるぞと思われそうな作りに変わってきています。
また、学校職員や保護者向けの図書館だよりを発行している学校も増えてきました。司書教諭や図書館担当の先生方と学校司書が連携した授業の紹介などもあり、今の学校図書館は読書センターとしてだけでなく情報や学習センターとしての機能も発揮されており、活発な活動の様子がうかがえます。
それに伴い、学校から公共図書館へ要求されることも多くなってきました。資料の提供はもちろんですが、学校図書館では解決しきれないレファレンスがまわってくることも随分増えています。要求される資料も多様化し、県内はもとより県外の図書館から借用して提供することも日常茶飯事となりました。
これから公共図書館として学校(図書館)へ行えるサービスとはどんなものだろう。ただ要求されることに応えていくだけでは十分なサービスとは言えないでしょう。
今までも学校職員と合同の研修会を開き、機会があるごとに先生方へ公共図書館のサービスを紹介してきました。それによって公共図書館へのリクエストやレファレンスが増えたのだとも感じています。
でも、研修会を開いてもサービスを紹介しても資料提供やレファレンスに応えても、今はまだ公共図書館側からの一方通行でしかありません。研修会やサービスの紹介がその場限りのものになっていないか、資料提供やレファレンスが的確だったか、どんな資料が有効だったかなど、こちらが行ったことに対しての学校側の反応や結果の分析を今まで怠っていました。これをしなければ次のサービスには繋がっていかないと感じています。
4月からは小学校で新学習指導要領が完全実施となり、ますます学校図書館は重要となってきます。学校という教育現場に公共図書館は何ができるのか、何をすべきなのか。次の段階のサービスを考えることがこれからの課題だと思っています。
(M.H.)