2011年02月21日

「きゅうひこう」(九州図書館非正規図書館交流会)を開催しました

2月7日に福岡市中央市民センターで「きゅうひこう」(九州図書館非正規図書館交流会)が、図書館問題研究会職員問題委員会と福岡支部の共催で行われました。

九州は市町村立図書館の非正規職員比率が80%を越える福岡県をはじめ、ほとんどの県で3分の2を越える全国でも有数の非正規王国です。

一昨年の図問研福岡大会では九州各地からたくさんの非正規職員が参加し、私たちが主催した第4分科会(職員問題)では多くの非正規職員の発言があって、ちょっとした交流会のようになりました。

これを機に、東京での「図書館スタッフ交流会」や関西での「私たちのつどい」のように非正規職員の交流会が開けないかと思っていましたが、なかなか機が熟さず月日が経ちました。

しかし、昨秋になってその時の参加者だった福岡市や佐世保市の嘱託職員に直接声をかけてみたところ、ぜひやってみたいとのことでしたので、さっそくプロジェクトチームを作り準備を始めました。途中からは福岡支部も共催に入り、宣伝に努めてくれました。

スタッフとして、ちらし作成や会場確保などに主として動いたのは非正規職員の人たちで、いわば手づくりの会となりました。

参加者は、東京から行った職員問題委員会の3人を含め33人で、県別にみて行くと福岡17人(うち非正規職員14人、以下同じ)、長崎9人(7人)、佐賀2人(1人)、鹿児島1人(0人)、香川1人(1人)で、30人中非正規が23人(委託スタッフ2人)、正規6人、市民1人でした。大分や熊本、宮崎は0人で残念でしたが、離島の対馬や五島から駆けつけて来た人もいて感心しました。

福岡市の嘱託五十嵐さんと、東京都練馬区の非常勤野崎さんがそれぞれ組合を作って、雇用止めの廃止や待遇の向上のため闘っている報告の後、1人ずつ自己紹介を兼ねて自分の置かれている状況などを語ってもらいました。

1人3分の時間制限をつけたにもかかわらず、このような機会は初めてということで、みな思い溢れるとばかりに長く話しました。

その内容は様々で、その日にならないと仕事があるのかないのかわからない「代替職員」がいたり、隔月採用の「臨時職員」がいたり、はんこを押すだけの正規職員を横目に残業する「嘱託職員」がいたり、町村合併によって格下げになった「主任嘱託」がいたりと、唖然とするような実態がごろごろあります。わけても雇用継続の話は最大のテーマで、引き続き働くことが難しい実態を多くの方が訴えました。

ほとんど自己紹介だけで終わってしまい、突っ込んだ話は出来なかったものの、それぞれの話を聞いて「衝撃をうけた」「目から鱗が落ちた」と、そして「自分のところをすべてだと思ってはいけない」と、大半が書いてくれたアンケート(29人)でも大好評でした。

今までまわりの状況を知らなかった多くの方にとって、「気づき」と「目ざめ」の体験になったのではないでしょうか。

しかし制度が整備された東京の常識から見れば、知らないのをいいことに法令無視としか思えないような制度がたくさんあり、同じ非正規といっても、都会と地方では大企業と中小企業ぐらい違うのがよくわかりました。その意味で私も「目から鱗が落ちました。」

アンケートでも次回を希望する声が大多数でしたし、またメール網を作るから参加しないかとの設問にはほぼ半数の人が希望をしました。

これを読まれて興味を持たれたあなた、次回に参加してみませんか。非正規でも正規でも大歓迎です。(次回開催はともんけんウイークリーでお知らせします。)

今回は九州での非正規職員の交流の第一歩となりましたが、他の地域の方、ぜひあなたの地元でもやってみませんか。職員問題委員会と地元の図問研支部がお手伝いします。

(職員問題委員会 小形亮)


posted by 発行人 at 19:46 | Comment(0) | リレーエッセイ | 更新情報をチェックする
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