2011年3月30日
図書館問題研究会 委員長 中沢 孝之
関東から東北という広い範囲で大きな被害を残した大地震。被災された方には
心からお見舞いを申し上げると共に、亡くなられた方々に謹んでご冥福をお祈り
します。
図問研会員に死者は無かったものの、現在もすべてが明らかになっていません。会員の家族や身内が被災しているかもしれませんし安否が不明なことも考えられます。会員は図書館の復旧よりも、地域の避難所で多くの住民への手助けに追われているかもしれません。私たちはまず、そうした会員の安否・消息をしっかりと確認したいと思います。
被害があまりに大きく、人命や人々の生活を最優先に考えることが重要であり、図書館の復興・復旧はしばらく時間を置いてからも仕方がないと考えています。正確な情報を伝え提供しなければならない私たちにとっては、とても口惜しくもどかしいことです。しかし、時間をかけ慎重に対応することも大切です。
みなさんは、それぞれの持ち場で自分たちが被災地に向け何ができるかを考え、震災に立ち向かっている多くの仲間のことを考えていてください。私たちが動けるその時がきたら、みなさんに声をかけます。
被災地だけでなく、この地震は全国に様々な影響を与えています。相次ぐ
余震や原子力発電所の事故も依然不安定であり、先の見えない状態が続くと思わ
れます。しかし、私たちが心を一つにし、この悲劇の中に光を見いだしていくこ
とで少しずつ良い兆しが見えるのではないでしょうか。
全国のみなさんには、以下のことをお願いいたします。
1 被災した人たちとともに図書館に何ができるかを考える
2 義捐金の募集は当面行いません。
個人や職場での募金活動に協力ください。
3 被災した会員へは会費の免除も含め様々な対策を打ち出してゆきます。
4 被災した図書館への情報提供や復興の手助けをしてゆきます。
5 全国大会(神戸大会)は予定通り開催しますが、
震災を重要なテーマとして位置づけます。
6 計画停電及び節電に伴う図書館の臨時休館は極力行わないよう
お願いします。
7 燃料不足ですが協力業務は可能な限り継続をお願いします。
8 被災者が県外退避を行い、避難して来た時は、図書館として
最大限の支援を行なってください。
9 余震に備え、自館の防災対策を見直ししてください。
帰宅困難者への支援策も立案してください。
10 原発事故によって生じるいわれなき差別や誤解を解消するために
正確で多様な情報を収集、提供をお願いします。
(原子力に関しても同様です)
11 自治体と連携し住民に正確な情報を提供してください。
インターネットを利用できない住民もいることを考え、
情報提供の方法を考えてください。