鎌倉市図書館は、今年で100年目を迎えました。
今回は地元の図書館を通じて読んだ、分厚い「鎌倉図書館百年史」についてご紹介します。
感激したのは、「第4章 これからの鎌倉の図書館」のところです。
読んでみると、図書館のあり方を市民側の目線で記述されています。
図書館の振興・発展のための市民活動をしている者にとって、大変参考になる素晴らしい内容で、公式記念誌に掲載されたこと自体が意義深いと思いました。
1.生涯学習部移管案と市民の対応
大きな問題となったテーマの市民の対応がまとめられています。
2.図書館をめぐる民間委託の動き
ここに「図書館とともだち・鎌倉」のこと以外に「図書館友の会全国連絡会」の発足、「私たちの図書館宣言」のことも出てきます。
3.あるべき図書館の姿
「無料の原則」など図書館法の考え方を分かりやすく述べています。
4.これからの鎌倉の図書館
書籍の電子化、MLA連携、ランガナタンの図書館学の5法則、菅原峻氏の話などが出てきます。
「一人ひとりの市民にとって、公共図書館が、なくてはならない公共施設となったとき、初めて鎌倉市に、図書館文化が醸成したといえるのではないだろうか」と述べています。
このような内容が「鎌倉図書館百年史」に堂々と掲載されることは画期的なことだと思います。
鎌倉市民と図書館が協働で執筆し、この部分は市民委員の手で書かれています。
いろいろと苦労された様子が、図書館ホームページにも掲載されていました。
http://lib.city.kamakura.kanagawa.jp/hp/html/100nikki.html