現在、公立図書館の職員の3分の2は、臨時・非常勤あるいは委託や派遣の非正規雇用の職員で占められています。今や非正規職員の存在なくして、公立図書館は成り立たなくなっています。
市民の期待に応えられる図書館を市民と共に作り、発展させていくためには、知識と経験を積み重ねていける職員の存在が不可欠です。しかし、臨時・非常勤の雇用止め、委託や指定管理期間の終了は、非正規職員が図書館で働き続けることを阻んでいます。また賃金などの処遇の低さも、よりよい条件を求めての転職に繋がり、やはり図書館への定着を困難にしています。
このままでは、図書館職員の多くが知識と経験を積み重ねることができず、公立図書館の維持と発展に大きな影響が出ることが懸念されます。
雇用止めの廃止や、委託や指定管理の業者が変わっても同じ職場での継続雇用など、非正規職員の安定雇用を求めるとともに、生活できる賃金が保障されることを求めます。
2011年7月11日
図書館問題研究会第58回全国大会