石巻を中心に子どもの学びを支えるボランティア活動をしているプロジェクト結からsaveMLAKを通じて依頼があり、急遽有志を募り3学期開始に合わせて行ってまいりました。
落下本と寄贈本の整理・分類・装備・排架をすべく参上し、結局、寄贈本リストをつくり、おおくの廃棄候補本を抜き、棚づくりをしてまいりました。
被災地に送られた本は、その後の受入れ、分類、装備、排架までするには、HELPが必要です。教職員数の少ない、規模の小さい学校ほどそうではないかと思いました。落下本をとりあえず棚に戻した状態なので、あわせて蔵書の整理もして棚をつくる作業をしてきました。
学校図書館には専任・専門職員がいないことが多く、司書教諭や図書主任はクラス担任の他。公務分掌を多数兼務しています。そんな忙しい先生方に図書館づくりをアドバイスできる専門家が必要な場合が多いのでは?と思いました。
ボロボロの図鑑を廊下に出した時、これは子どもたちがよく読むからと先生が残念がられたので、買い換えてあげて下さいとお願いしたら、「なるほど」と言われました。本棚は連でまとまり、左から右、上から下と流れることもお伝えしたら、そうだったのですかと本屋の謎が解けたと感心されました。
「図書館」をつくり、使い方を伝える人が必要なのです。これは被災の復興支援というより、学校図書館そのものの復興支援ということになります。
今回、被災地支援ということで送られた本は、欲しかった本もありましたが、ゲーム本や乳幼児向けなど、学校図書館に置くにはどうかと思うような本もかなりありました。また同じ本が複数入っていたり、既にある本とだぶっていたりして、棚の面積をとります。
また、購入に関しての本の情報や配本の状況もあまりよくないことも感じました。もともと学校が選択できる本が限られているようなのです。担当の先生が短期間で交代されるという理由もあるかもしれません。
蔵書数として、文部科学省の示す図書標準に達していても、読書や学びのために子どもたちに必要な基本図書は、もっと、市や県の図書館の支援が必要であると感じました。いくつかのテーマで基本のセットを組み、地域を巡回する学校支援活動が小規模校の図書館支援になるのではないかと考えます。県立図書館、市立図書館で検討していただけたらと思いました。
以下はweb上でまとめられたものです。ご参照ください。
2012/01/04,05 学校サポートジャーナル
http://project-yui.org/blog/post/237
石巻の学校図書館を訪問
http://d.hatena.ne.jp/to-yurikon/20120108
学校図書館活用データベースにも記事を書く予定です。
http://www.u-gakugei.ac.jp/~schoolib/htdocs/
(東京学芸大学附属小金井小学校図書館 中山)