2012年12月30日

神奈川支部が「今後の神奈川県立図書館に関する検討についての意見書」を神奈川県知事に提出しました

図書館問題研究会神奈川支部は、12月20日付で神奈川県知事に「今後の神奈川県立図書館に関する検討についての意見書」を提出しました。

「今後の神奈川県立図書館に関する検討についての意見書」

 
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2012年05月28日

武雄市の新・図書館構想における個人情報の取り扱いについての要請

武雄市長宛に新・図書館構想における個人情報の取り扱いについて要請を行ないました。
図書館の利用履歴について、慎重な取り扱いを求めるものです。


2012年5月22日

武雄市長 樋渡啓祐様
図書館問題研究会
委員長 中沢孝之

新・図書館構想における個人情報の扱いについて


 図書館問題研究会は“住民の学習権と知る自由を保障する図書館”の発展を目指して活動する図書館員、住民、研究者など図書館に関心を持つ人たちによる個人加盟の団体です。  
 貴市におかれましては、当会の活動に対し日頃よりご理解ご協力を賜り、御礼申し上げます。
 さて、このたび貴市で計画中の「武雄市とカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の武雄市立図書館の企画・運営に関する提携基本合意について」に関し、武雄新図書館構想発表記者会見(ユーストリーム)や市長ブログ等で、図書館が地域の文化を高め市民生活を豊かにするという市長のお考えを伺いました。

 その中で「Tポイント・Tカードの導入」に関し、多くの会員から導入を危惧する声が寄せられております。
 ご存知の通り、図書館関係者は「図書館の自由に関する宣言」を尊重し、読書の秘密や利用の秘密を守ることは利用者の内心の自由を守ることであるとして、個人情報や貸出履歴の扱いには細心の注意を払ってきました。このことについては、市長もブログ等で「図書館の自由を無視するつもりはない」と発言され、「図書館の自由に関する宣言」についてもご理解いただいていると存じます。
 既に市長のブログ等で、既存の図書館カードとTカードを併用する方針が示されておりますが、図書館の利用にあたってCCCのTカードの規約への同意を条件とすることは、公共サービスとしての図書館にはそぐわないと考えます。
 また、個人情報や貸出履歴の扱いに関しましては市長もブログで丁寧に説明いただいておりますが、Tポイント・Tカードの導入につきましては、個人情報や貸出履歴、匿名化した詳細な利用データ等がCCCに渡り、マーケティング等に利用されることが危惧されています。図書館で取得した個人情報、貸出履歴等の情報は、あくまで図書館サービスによる市民価値の向上に資する最小限度の範囲で収集することが許されているのであり、そうした情報が図書館の外部に流れ、図書館サービス以外の事業に活用されることは、公共図書館の目的を損なうことにもつながりかねません。
 さらに、Tカードの利用にあたっては規約等への同意が必要になると思われますが、特に未成年者や高齢者に対する配慮が必要となります。
 これらのことを慎重に検討し、引き続き市民が安心して利用できる図書館を維持していただくようお願いいたします。そして、図書館は個人に関する情報、図書館の利用情報、読書の秘密等を守るということについて、図書館利用者をはじめ多くの市民に周知いただけたら幸いです。

 また、指定管理者の導入及び選定につきましては住民、図書館協議会、議会と十分協議いただきますようお願いいたします。とりわけ、指定管理者の選定につきましては、総務省通知においても「指定管理者の指定の申請にあたっては、住民サービスを効果的、効率的に提供するため、サービスの提供者を民間事業者等から幅広く求めることに意義があり、複数の申請者に事業計画書を提出させることが望ましい」とされています。例えば365日開館などは既に図書館で実施している事例もあり、選定の公平性、透明性を確保するためにも、公募方式を取ることも検討いただければと考えます。

 以上につきまして十分検討いただきますようお願い申し上げます。当会は貴市および市立図書館のますますの発展を祈念しております。


<参考>
提携基本合意
武雄市とカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の武雄市立図書館の企画・運営に関する提携基本合意について

記者会見
5/4武雄新図書館構想発表記者会見(USTREAM)
5/4武雄新図書館構想発表記者会見(テキスト起こし)
5/4平成24年度武雄市記者会見(佐賀県庁)(USTREAM)
5/4平成24年度武雄市記者会見(佐賀県庁)(テキスト起こし)

新聞報道
武雄市立図書館、ツタヤに運営委託計画 21時まで開館(佐賀新聞 5/4)
波紋広げる武雄市図書館のツタヤ委託計画(佐賀新聞 5/15)
武雄市図書館運営委託 「質」保つ根本議論不可欠(佐賀新聞 5/20)
武雄市、図書館委託計画で市民に説明会 質問相次ぐ(佐賀新聞 5/21)
図書館「次のお薦め」波紋…読書履歴は個人情報(読売新聞 5/28)

市長のブログ:武雄市長物語
「武雄市図書館○蔦屋書店」(5/4)
「図書館貸出情報の扱い、ご安心ください!」(5/6)
「公開討論会しましょうよ。」(5/8)
「高木浩光先生、間違ってます。」(5/10)
「今朝の佐賀新聞論説に反論」(5/20)
「今朝の佐賀新聞も酷かった」(5/21)
「今日の読売記事はデタラメだ。」(5/28)

高木浩光@自宅の日記
「「個人情報」定義の弊害、とうとう地方公共団体にまで」(5/8)
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2011年10月05日

東日本大震災に寄せて

 震災から4カ月。今なお、多くの方が避難所の生活を余儀なくされ、日々の生活にも支障をきたしていることに心からのお見舞いと、一日も早い平穏な日常生活が取り戻せることを願ってやみません。そして、津波によって奪われた多くの尊い命に、深い哀悼の意を表します。

 被災地の中で、図書館員は懸命に働いています。震災で多くの困難に直面し、今も図書館を離れ避難所運営や役所の業務にかかわる司書や職員も多くいます。

 図書館の被害も甚大でした。図書館や役所が全て津波に呑まれた町や、図書館は開館したものの被災した資料の後片付けや分館・分室、図書館車が津波に呑まれた事例、図書館が避難所になっている事例なども報告されており、依然として通常業務に戻るまでには相当の時間を有すものと思われます。

 さらに、福島では原子力発電所の事故によって多くの方がふるさとを奪われ、県内外の市町村へ避難する非常事態が継続しており、図書館も通常開館どころではないのが現状です。

 現在も、私たちがかつて経験したことのない事態が続いています。このことを決して忘れず、被災地で懸命に働く仲間たちに思いを馳せ、遠く離れている私たちに何ができるかを引き続き考えてください。みんなで知恵を出し合い、復旧・復興の手助けをしてゆきたいと思います。

 図書館問題研究会では3月20日に会員に対し「東北関東大震災に寄せて」として震災における図問研の考え方を発信しました。震災4カ月目である第58回全国大会に際し、会員に改めて呼びかけます。

1 被災した人たちとともに図書館に何ができるのかを考えてください。
2 義捐金の募集は引き続き行いません。個人や職場で様々な支援活動に協力ください。
3 被災した会員に2011年度会費の免除を行います。
4 被災した図書館への情報提供や復興の手助けをしてゆきます。
5 被災地の県教育委員会に「図書館復興計画」を策定してもらうよう要請します。
6 被災者に対し、生きるための各種情報や心のケアに関する資料等の提供をきめ細かく行ってください。
7 電力不足を理由に休館をせず、様々な工夫を行い極力開館して住民への情報提供に努めてください。急な停電になった際の対処も考えてください。
8 震災被害者に関する地域資料を網羅的に収集、提供してください。また、被災者・避難者を受け入れた自治体は、その記録や関連の情報(新聞記事・広報等)を収集し、被災自治体に提供をしてください。
9 過去の災害史を調べるための地域資料を収集し一層の活用に努めてください。また、関係機関と広く連携し、住民を守る防災教育や危機管理のための情報収集、情報提供を行ってください。
10 地震や津波、あらゆる自然災害を想定し再度、自館の防災対策の見直しを進めてください。
帰宅困難者、避難者への支援策も立案ください。
11 住民が切実に求めている原子力や放射能、原子力発電に関する正確で多様な情報を収集、提供してください。
12 資料提供や集会機能を通じて地域住民が求める情報を提供してください。インターネットを利用できない住民もいることを考え、情報提供の方法を工夫してください。さらに、図書館が「地域の情報拠点」であることのPR強化に努めてください。
13 みなさんが得た被災地の情報や被災者の声を多くの人たちに伝えてください。

2011年7月11日
図書館問題研究会 
委員長 中沢孝之
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非正規職員の雇用止めに反対し、生活できる賃金を求めるアピール

<掲載が遅くなりましたが、図書館問題研究会は先の全国大会で標記のアピールを表明しました>

 現在、公立図書館の職員の3分の2は、臨時・非常勤あるいは委託や派遣の非正規雇用の職員で占められています。今や非正規職員の存在なくして、公立図書館は成り立たなくなっています。

 市民の期待に応えられる図書館を市民と共に作り、発展させていくためには、知識と経験を積み重ねていける職員の存在が不可欠です。しかし、臨時・非常勤の雇用止め、委託や指定管理期間の終了は、非正規職員が図書館で働き続けることを阻んでいます。また賃金などの処遇の低さも、よりよい条件を求めての転職に繋がり、やはり図書館への定着を困難にしています。

 このままでは、図書館職員の多くが知識と経験を積み重ねることができず、公立図書館の維持と発展に大きな影響が出ることが懸念されます。

 雇用止めの廃止や、委託や指定管理の業者が変わっても同じ職場での継続雇用など、非正規職員の安定雇用を求めるとともに、生活できる賃金が保障されることを求めます。

2011年7月11日
図書館問題研究会第58回全国大会
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2011年08月03日

図書館問題研究会の任務と課題(2011年度)

 図書館問題研究会が毎年夏に開催する全国大会において、それまでの1年間を振り返り、今後1年間の活動目標を定めた「任務と課題」を発表します。

1.図書館政策と使命・目標・評価
(1)議論と学習を通じて語り合い、図書館問題研究会として理想の図書館像を作成しよう。
(2)理想の図書館像を実現するために図書館政策とその評価システムを検討しよう。
(3)各支部はそれぞれの図書館の政策・評価づくりに住民と共に取り組もう。
(4)事務事業評価を図書館の現状をより正確に反映するようにしよう。また、事業仕分けの評価指標や参加手法の妥当性に注意しよう。
(5)図書館の無料原則を堅持する立場から研究しPRしよう。
(6)県立図書館が市町村立図書館とともに県全域の住民へのサービスを実現しているか調査しよう。

2.委託・指定管理者制度など(民営化)
(1)委託・指定管理者制度・市場化テストなど直営以外の管理運営形態にかかわる法律・政治の動き・各地域の情報を共有しよう。 
(2)委託・指定管理者制度をすでに導入した館の情報を収集し共有していこう。

3.図書館づくりと住民
(1)会員ひとりひとりが、議論と学習を通じて、図書館を評価する目を養おう。
(2)誰もが、生活圏域で図書館サービスを受けられるようにしよう。
(3)住民と図書館員は、積極的に対話の機会を持とう。

4.非正規職員化する図書館を考える
(1)図書館で働くすべての人の雇用の安定と生活できる賃金を求めて、労働組合や市民と共に広く活動をしよう。各支部は、アンケートなどで非正規職員の実態調査を行おう。
(2)非正規職員向けの情報発信や研修、交流会を各支部で組織し、非正規職員と正規職員の学び合いや市民を含んだ交流を活発に行おう。
(3)「求められる職員体制報告」をもとに、新しい専門職制度について、職務給、職階制などを含む議論と検討を深めていこう。
(4)図書館で働く人の賃金や処遇の最低基準を作り、広く提起をしていこう。
(5)非正規職員のさらなる会員獲得をめざして会費制度の見直しを次回大会をめどに検討しよう。

5.図書館の自由と危機管理
(1)それぞれの図書館で「利用者を守る」「職員を守る」「資料を守る」体制を確立しよう。
(2)図書館の自由、図書館の危機管理の事例を積極的に収集し、様々な雇用形態を超えて情報を共有していこう。

6.今、改めて資料収集を考える
(1)(潜在的利用者も含む)住民の視点に立って、資料収集のあり方を不断に見直し、資料充実のために資料費増額を訴え続けよう。
(2)電子情報の提供・保存を進めよう。
(3)地域資料を積極的に集めよう。
(4)媒体を問わず行政資料が図書館に集まるしくみを作ろう。
(5)博物館・文書館などと連携していこう。

7.サービスとPR
(1)社会状況と地域の事情(ニーズ)、自館の事情(資源)をふまえて、住民の課題解決に役立つ図書館サービスを創造しよう。
(2)新しいメディアに図書館員は挑戦し、情報リテラシーを高めよう。
(3)長期のサービス計画を作って、図書館のあるべき姿を、市民・行政・職員に訴えよう

8.図書館システムを図書館員の手に!
(1)仕様書や調達の結果を共有し適切な調達をしよう
(2)同じシステムユーザー館で情報交換を進めよう。
(3)ユーザー目線で自館OPACをチェックしよりよいOPACを考えよう。
(4)ITスキルを上げる学習会・講座を開こう

9.どんな状況にある人にも本を!
(1)図書館利用には、さまざまな障害があることを認識しよう。
(2)それぞれの障害に応じたコミュニケーション手段を工夫しよう。
(3)図書館員は、図書館の外に出て、病院・福祉施設・教育施設・更正施設などと積極的に連携し、図書館利用に障害のある人々へのサービスを実践しよう。
(4)著作権法改正を機に図書館利用に障害のある人へのサービスを充実させよう。
(5)災害時に適切な対応ができるよう、十分な想定をしよう。

10.すべての子どもたちに図書館サービスを
(1)「子ども読書活動推進計画」の策定に積極的に関わろう。より具体的な実施計画も併せてつくろう。
(2)子どもの読書に関わるすべての人たちの間で積極的なコミュニケーションを図り、ネットワークをつくろう。
(3)学校司書および司書教諭の実践を学校内外に広め、学校図書館で働く人には専門性が必要であることの重要性を伝えよう。
(4)公立図書館の役割として学校図書館への支援と連携を広げていこう。
(5)図書館は、発達障害のある子どもを理解し、支援できるようにしよう。
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2011年04月09日

余震に注意してください

地震から一ヶ月が経とうとしていますが、依然大きな余震が続き、被災地の復興を妨げています。

今回の大地震は想定外の規模で、津波や余震、そして各地に与えた影響は計り知れません。3月11日のM9の大地震の直後に長野や静岡で発生した地震も直接の関連は不明なものの、今後、このような余震がどの地域で起きても不思議ではありません。

地震はいつ、どこで起きるのか誰にもわかりません。もう一度館内で、地震への対策を確認してください。守るものは命です。

以下に主な確認ポイントを挙げます。

1) 館内で一番安全な場所はどこですか。
2) 大きく揺れたとき、館内で適切な対応がとれますか。
3) ハザードマップの確認を全職員で行ってください。
4) 自治体の避難場所はどこですか。
5) 土・日の連絡体制がとれていますか。
6) 地震等の情報を集め提供する体制はできていますか(複数のルートを確保することをすすめます)。
7) 館内の防災設備(火災報知器/消火器)の位置、操作法を理解していますか。
8) スプリンクラーが誤作動した場合の止め方は分かりますか。
9) サンダルやスリッパを履いて仕事をしていませんか。
10) 書庫に入るときは入庫の記録を取り、懐中電灯やホイッスル等を持って入ってください。
11) 停電をしたとき、館内ではどのようなことが発生しますか。また、その影響を極力小さくするために行うことはなんですか。
12) 地震の際、システムへの影響とその対処を挙げてください。
13) 徒歩での帰宅ルートを把握していますか。

*文部科学省のホームページにある「図書館におけるリスクマネージメンントガイドブック−トラブルや災害に備えて−」も目を通してください。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/tosho/houkoku/1294193.htm


(図書館の危機管理+自由委員会 中沢孝之)
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2011年03月30日

東北関東大震災に寄せて

<東北関東大震災に寄せて>
                  2011年3月30日
                  図書館問題研究会 委員長 中沢 孝之 
 関東から東北という広い範囲で大きな被害を残した大地震。被災された方には
心からお見舞いを申し上げると共に、亡くなられた方々に謹んでご冥福をお祈り
します。

 図問研会員に死者は無かったものの、現在もすべてが明らかになっていません。会員の家族や身内が被災しているかもしれませんし安否が不明なことも考えられます。会員は図書館の復旧よりも、地域の避難所で多くの住民への手助けに追われているかもしれません。私たちはまず、そうした会員の安否・消息をしっかりと確認したいと思います。

 被害があまりに大きく、人命や人々の生活を最優先に考えることが重要であり、図書館の復興・復旧はしばらく時間を置いてからも仕方がないと考えています。正確な情報を伝え提供しなければならない私たちにとっては、とても口惜しくもどかしいことです。しかし、時間をかけ慎重に対応することも大切です。
 みなさんは、それぞれの持ち場で自分たちが被災地に向け何ができるかを考え、震災に立ち向かっている多くの仲間のことを考えていてください。私たちが動けるその時がきたら、みなさんに声をかけます。

 被災地だけでなく、この地震は全国に様々な影響を与えています。相次ぐ
余震や原子力発電所の事故も依然不安定であり、先の見えない状態が続くと思わ
れます。しかし、私たちが心を一つにし、この悲劇の中に光を見いだしていくこ
とで少しずつ良い兆しが見えるのではないでしょうか。
全国のみなさんには、以下のことをお願いいたします。

  1 被災した人たちとともに図書館に何ができるかを考える
  2 義捐金の募集は当面行いません。
    個人や職場での募金活動に協力ください。
  3 被災した会員へは会費の免除も含め様々な対策を打ち出してゆきます。
  4 被災した図書館への情報提供や復興の手助けをしてゆきます。
  5 全国大会(神戸大会)は予定通り開催しますが、
    震災を重要なテーマとして位置づけます。
  6 計画停電及び節電に伴う図書館の臨時休館は極力行わないよう
    お願いします。
  7 燃料不足ですが協力業務は可能な限り継続をお願いします。
  8 被災者が県外退避を行い、避難して来た時は、図書館として
    最大限の支援を行なってください。
  9 余震に備え、自館の防災対策を見直ししてください。
    帰宅困難者への支援策も立案してください。
 10 原発事故によって生じるいわれなき差別や誤解を解消するために
    正確で多様な情報を収集、提供をお願いします。
   (原子力に関しても同様です)
 11 自治体と連携し住民に正確な情報を提供してください。
    インターネットを利用できない住民もいることを考え、
    情報提供の方法を考えてください。                
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2011年03月14日

計画停電について

このたびの大震災に対し、被災されたみなさんに心からお見舞い申し上げます。

計画停電(輪番停電)が関東地方で本日から始まります。
この措置は4月いっぱいまで続くことが伝えられています。
図書館では職員の出勤、帰宅や照明、暖房や水道、トイレ、エレベーター、システム等に影響が必至です。
停電の時間やその影響を自館の実情に照らし合わせ、早急に対策を講じてください。あらゆる利用者に停電の実施を知らせるとともに役所との情報共有も大切です。
そして、図書館は計画停電によって閉館することを避け、情報提供に努めてください。
また、横断検索を活用している館は、県立図書館にどのように対策を講じているかを早急に問い合わせ、利用者への資料提供が滞らないよう連携を強化してください。

図書館問題研究会  委員長 中沢孝之

【参考】毎日新聞「地震:計画停電のグループのリスト」、経済産業省の「電力供給確保についての取組とお願い」に計画停電リストが掲載されています。
また、「輪番停電に関する情報:savelibrary @ ウィキ - 東日本大地震による図書館の被災情報・救援情報」も参照してください。
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2010年12月08日

東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例案に反対します

 図書館問題研究会では、2010年2月に「非実在青少年」などの新語が盛り込まれた健全育成条例改正案に対し、常任委員会及び全国委員会で議論を行い、情報収集に努めてきました。

 さらに本年11月、東京都知事は「東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例案」を都議会に提案しました。図書館問題研究会は図書館での自由な読書や利用者の「知る権利」に応えることが困難になるのではないか、図書館が条例に萎縮し、選書などの際に自己規制をして幅広い資料の収集に大きな影響を及ぼすのでないかと危惧を抱いています。また、インターネットのフィルタリング規制に関しても館内の利用に影響を及ぼし、児童・青少年の資料へのアクセスに著しい障害になることを懸念しています。

 図書館問題研究会はこの条例案に反対するとともに、都議会でさらなる議論を深めていただくと共に関係団体からの意見聴取をされることを求めます。

2010年12月7日

図書館問題研究会
図書館の自由+危機管理委員会
委員長 中沢孝之
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2010年10月30日

高知県立図書館及び高知市民図書館の合築問題についての要請書

高知県立図書館と高知市民図書館の合築問題について、高知県知事、高知県教育長、高知市長、高知市教育長に要請書を送付しました。


2010年10月28日


高知県知事 尾ア正直 様
高知県教育長 中澤卓史 様
高知市長 岡ア誠也 様
高知市教育長 松原和廣 様

図書館問題研究会
委員長 中沢孝之


高知県立図書館及び高知市民図書館の合築問題についての要請書


 図書館問題研究会(略称;図問研)は住民の学習権と知る自由を保障する図書館の発展を目指して活動する図書館員、住民、研究者などによる個人加盟の団体です。高知県立図書館及び高知市民図書館の合築問題は、高知県の公共図書館の将来に重大な影響を与える問題であるため、高知県の図書館をより一層発展させる観点から以下のとおり要請いたします。

 高知県立図書館と高知市民図書館本館の新館整備について、本年8月24日の県市連携会議において追手前小学校跡地に一体的に整備(合築)することに合意したとの報道がなされました。8月20日付の「高知市立追手前小学校敷地への県立図書館・市民図書館の整備について−報告書」では、合築について、施設整備費と運営費の削減や利便性の向上をそのメリットとしてあげています。
 一方、8月23日に高知県図書館協会は「新県立図書館に関して単独整備を求める決議」を提出しており、県議会で不採択となったとはいえ「高知の図書館を考える県民の会」も7,200名以上の署名とともに県立図書館の単独整備を求める請願を提出しています。高知県民や県内図書館関係者が合築に反対する理由として、収蔵能力や駐車場など両図書館の機能を発揮するために必要な施設面積が確保されないこと、合築及び一体型の構想先にありきで県民や県内図書館関係者との議論が尽くされていないこと、異なった機能を持った図書館を統合することによる運営上の混乱等の諸問題があげられています。
 こうした、県民や県内図書館関係者の懸念は十分理由のあるものと考えられます。まず施設面積等の問題は、両図書館の機能を発揮するために十分な収蔵能力や駐車場の整備等が可能かどうかをよく検討され、追手前小学校跡地では不十分であればそれぞれ単独整備を模索すべきと考えます。
 また、両図書館の機能や組織理念が合築及び一体化によって曖昧になることも危惧されるところです。さらに、県及び市の図書館運営のための支出や職員配置が、それぞれ単独整備することに比べ過度に減額されることも懸念されます。今回の合築案は施設整備費及び運営費の削減を大きな理由としており、合築後の長期的な費用負担においても県と市が互いの支出をあてにするなど、単独館に比べ運営に関する自治体の責任が希薄となることが危惧されます。とりわけ、図書館の直接サービスは市民図書館が担う部分が大きく、県立図書館としての機能は外部から見えづらい(評価されにくい)ため、今後財政状況等を理由として図書館機能への県からの支出は限りなく縮減される可能性すらあります。これまで高知県の図書館に対する財政支出は、全国平均に比べても大変貧弱なものでした。合築後の県立図書館について、県の図書館支出が中長期的に十分措置されないのではないかという危惧が関係者の間にあることも、無理からぬことと考えます。
 そもそも県立図書館のあり方は、県の図書館政策によって基礎づけられるものです。全国平均と比べても決して十分ではない高知県の図書館を、県の施策によって長期的にどのように底上げを図るかを明確にし、そのために必要な県立図書館像を描くことが必要です。
 両図書館の合築は、今後数十年にわたって高知県の図書館サービス全体を左右するほどの大きな影響をもたらします。将来に禍根を残さぬよう、県民や県内図書館関係者と十分議論を尽くし、単独整備を含め両図書館の異なる機能が十全に発揮される方策を検討されるよう強く要望いたします。

以上
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2010年10月12日

MELIL/CS導入図書館の利用者情報等の漏洩に関する緊急要請

三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社のMELIL/CSという図書館システムを導入している図書館宛(下記の約60館)に緊急要請を送りました。
図書館が事態を主体的に検証することを呼びかけるものです。

2010年10月11日

MELIL/CS導入図書館 図書館長 各位
図書館問題研究会
委員長 中沢孝之

MELIL/CS導入図書館の利用者情報等の漏洩に関する緊急要請


 9月28日以降の報道や10月1日付けの岡崎市立中央図書館の発表によれば、岡崎市立中央図書館の163名分の個人情報が三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(以下、MDIS)の提供する図書館システムMELIL/CSを導入している全国37の図書館に流出しました。さらに、この37図書館のうち福岡県篠栗町と宮崎県えびの市の図書館のウェブサーバからインターネットを介して外部に流出したとのことです。
 また、えびの市教育委員会の発表によれば、えびの市民図書館の116名の利用者の個人情報がインターネットを介して流出しており、報道によればさらに約1800人の利用者情報が流出したとの情報もあります。
 さらに報道によれば、岡崎市立図書館以外の2図書館の10人分の個人情報が、別の数か所の自治体の図書館システムから見つかったとのことです。

 これらの情報漏洩は、MELIL/CSを提供するMDISとそのパートナー企業等の管理体制の問題によって引き起こされたと思われます。MELIL/CSの導入時にデータを流用した結果、MELIL/CS導入館の個人情報や各種データが互いに流出していることが疑われています。MELIL/CS導入館においては、既にMDISなどの管理業者が流入・流出した情報の削除等を行ったと思われます。しかし、MDISが発表したもの以外にも情報が流出している可能性はあります。また、個人情報ではなくともウェブサイトの情報などは自治体予算で作成し自治体が著作権を持つものであり、他の自治体にデータが流出することは問題です。

 情報流出の最終責任は自治体にあり、自治体にはどのような情報がどのような経緯で流出したかを調査し、公表し、今後再発しないよう対策を講じる責務があります。管理業者はデータを漏洩した当事者であるため、第三者の専門機関に流出・流入データの調査を依頼するのが望ましいのですが、それが不可能であったとしても自らの責任において本件について調査・検証する必要があります。どのような情報が流出していたか、他の図書館のどのような情報が自館システムに混入していたかを図書館・自治体が把握せず、単に流出データの消去等が行なわれているのであれば問題です。岡崎市立中央図書館の場合、MDISは他の図書館に流出したデータを全て削除した後、岡崎市立中央図書館に情報漏洩を報告しています。直ちに報告を行なわなかったことや、流出した側の図書館に流出データを削除する際十分な報告を行なったか、など対応に疑問が残ります。

 本件は、個人情報及び図書館関係データの複数自治体にまたがる情報漏洩事件として、非常に重大なものです。その重大性に鑑み、本件情報漏洩について正確に情報を把握し再発を防ぐため、下記の対応を緊急に要請いたします。

1.図書館システムの管理業者に対して、個人情報はもちろん貴自治体との契約において作成したデータ等が他の自治体に流出(混入)していたかどうか確認すること。流出していた場合にはその経緯と詳細を明らかにするよう求めること。
2.1と同様に他の自治体の図書館のデータが混入していたかどうか確認し、その経緯と詳細を明らかにすること。
3.管理業者に対して、本件に関わって行なった作業の詳細を明らかにするよう求めること。データを消去した場合には、該当データの確認を求めること。
4.9月上旬までのウェブサーバのバックアップデータがあれば、現在のサーバデータと照合し、消去されたファイル等を職員が確認すること。バックアップが存在しない場合は、現時点でのバックアップを行なうこと。
5.他の自治体の図書館のデータ等が自館システム内に存在していた場合、既に消去していたとしても流出元の自治体にその詳細を告知し、情報共有を図ること。
6.これらの調査において、不適切なデータの流出や混入が確認された場合には、図書館及び自治体が主体的にその事実及び経緯を公表すること。

 利用者情報等の流出は、図書館にとって重大な問題です。図書館問題研究会は、公共図書館に関わる団体として、本事件の実態と全体像を明らかにし、図書館界全体で共有することによって、その再発を防ぐことが必要であると考えています。このため、今後MELIL/CS導入図書館を個別に調査することも検討しております。貴館におかれましても、本件について積極的に情報をお寄せいただくとともに、調査の際にはご協力くださいますようお願い申しあげます。
以上

連絡先
図書館問題研究会
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静岡県 藤枝市
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京都府 長岡京市、八幡市
大阪府 貝塚市、河内長野市、摂津市、箕面市
兵庫県 朝来市、尼崎市、三田市、猪名川町
奈良県 生駒市、奈良市、大和郡山市、広陵町
岡山県 笠岡市
広島県 福山市、府中市
香川県 観音寺市、高松市
福岡県 太宰府市、筑紫野市、豊前市、宗像市、篠栗町
佐賀県 武雄市、上峰町
長崎県 松浦市
熊本県 大津町
宮崎県 えびの市、日南市
追記:徳島県 海陽町

<参考>
MDIS:弊社図書館システムにおける個人情報の混入及び流出について(お詫び)
岡崎市立中央図書館:図書館利用者情報の流出について
えびの市教育委員会:平成22年9月28日の個人情報流出についてのお詫び(PDF)
朝日新聞9月28日:本を返さない人のリスト、全国に流出 愛知の図書館から
posted by 発行人 at 23:35 | Comment(0) | 声明・要請等 | 更新情報をチェックする

2010年09月08日

岡崎市立中央図書館利用者逮捕勾留事件について(声明)

岡崎市立中央図書館の利用者逮捕勾留事件についての声明を掲載します。


2010年9月6日

岡崎市立中央図書館利用者逮捕勾留事件について(声明)

図書館問題研究会全国委員会


 岡崎市立中央図書館のウェブサイトに大量アクセスし図書館の業務を妨害したとして、利用者の男性が逮捕され20日余り勾留されるという事件が発生した。本事件につき、岡崎市立中央図書館及び三菱電機インフォメーションシステムズ、愛知県警、名古屋地検岡崎支部の対応には重大な疑義があるため、以下にその問題点を明らかにし、同様の事件が繰り返されないよう図書館及び図書館システム関係者に訴えるものである。
 なお、図書館問題研究会が事実確認等のため岡崎市立中央図書館に問い合わせをしたところ、9月1日付けの図書館の見解以上のことは一切答えないとの回答がなされた。このため、本声明に事実誤認等がある場合には、岡崎市立中央図書館など当事者の指摘を待つものとする。

事件の経緯
 報道等によれば事件の経緯は以下のとおりである。
 逮捕された男性は、3月中旬より岡崎市立中央図書館の新着図書の詳細情報にアクセスし、そこから図書のISBNや予約人数などを1日に1回30分程度で自動的に収集するプログラムを実行した。このプログラムによるアクセスによって岡崎市立中央図書館のウェブサイトでは閲覧障害などが発生し、サーバの再起動が必要な事態が頻発した。図書館はシステム開発保守を請け負う三菱電機インフォメーションシステムズ(以下MDIS)に状況を確認のうえ、愛知県警に被害届を提出した。また、図書館は特定ドメインの利用者4名の個人情報と、図書館ウェブサイトへのアクセスログを令状によらず愛知県警に提出したとされる。愛知県警は5月25日に男性を偽計業務妨害の容疑で逮捕し、検察は6月14日まで男性を勾留し、起訴猶予処分とした。
 マスコミは逮捕の翌日に事件を報じたが、8月21日に朝日新聞が「図書館ソフトに不具合があり、大量アクセスによる攻撃を受けたように見えていた」と図書館システムに問題があったと報じた。

図書館システムが問題か、プログラムによるアクセスが問題か
 報道によれば岡崎市立中央図書館は図書館システムに問題はなく、了解を求めず大量アクセスを行なったことが問題であるという見解を示している。しかし、ある条件で10分間に1000回程度図書館のウェブサイトにアクセスするだけで、閲覧障害が発生することが朝日新聞の報道で明らかになった。これは図書館のサーバ等のアクセス処理能力を大きく下回るものと推測され、MDISの図書館システムの旧バージョンのソフトウェア上の欠陥だと考えられる。
 また、男性のプログラムは、同時に複数のアクセスを行なわず、アクセス間隔が1秒程度になるよう調整されており、図書館のウェブサイトに与える負荷を考慮し常識的な配慮をしていたと考えられる。こうしたウェブサイトの情報収集プログラムについて、1秒に1回程度のアクセスはサーバに負荷をかけないものと一般的に考えられている。例えば、国立国会図書館による公共図書館を含む地方自治体のウェブサイトの自動収集プログラムも、ウェブサーバの負荷軽減を考慮し、ダウンロード間隔を1秒以上あけるとしている。岡崎市立中央図書館は本事件について「情報収集のために使われる手段が、他の利用者に迷惑をかけていないかどうかについて、ご配慮をお願い」するとの見解を明らかにしているが、本事件程度のアクセスで障害が発生する程公的機関のウェブサイトが脆弱であると予測することは困難である。
 自動収集プログラムに期待される負荷への配慮と公的機関のウェブサイトに期待される堅牢性を前提として、男性のプログラムによる負荷と、岡崎市立中央図書館のウェブサイトの脆弱性を比較すれば、期待/想定される水準を逸脱しているのは図書館サイトの方だと言わねばならない。

事件の問題点

岡崎市立中央図書館の問題
 図書館の対応の問題は、自館の図書館システムの問題に気付かずもっぱらアクセスを問題視し、警察への被害届の提出に至ったことである。図書館は1秒1回程度のアクセスで障害が発生するのはおかしいという認識を持つべきであった。これについては、MDISから適切な情報提供がなされていなかった可能性があるが、直ちに事件化するのではなく他の専門機関やプロバイダに相談するなどの選択が取れなかったのだろうか。
 また、利用者情報(及びアクセスログデータ)を警察に提出したことが事実だとすれば、「図書館の自由に関する宣言」の「図書館は利用者の秘密を守る」に反する可能性が高い。

三菱電機インフォメーションシステムズの問題
 岡崎市立中央図書館に導入されている古いバージョンの図書館システムが自動収集プログラムに対して脆弱であることを認識していながら、ソフトウェアの修正を行なっていなかった。また、本事件が発生した際に、図書館システムの問題について図書館に正確に伝達し、ソフトウェアの修正で問題が解消されることを伝えていなかった。

愛知県警・名古屋地検岡崎支部の問題
 任意の事情聴取やアクセスログデータの分析で故意性がないことが判断できたにも関わらず、証拠隠滅のおそれを理由に男性を逮捕し20日にわたって勾留し、多大な苦痛を与えた。ただし、取り調べのための長期拘束は、本事件に限らず従来問題とされてきたところである。

 本事件の最大の問題は、図書館利用者だった男性が不当に逮捕勾留され、損害を被ったことである。図書館、システム開発会社、警察・検察が問われているのは、そのような事態を招いた結果責任である。しかし、依然として図書館もMDISも図書館システムの不具合を認めず、愛知県警も捜査に問題はないとしている。とりわけ岡崎市立中央図書館の見解において、逮捕勾留され損害を被った男性に対する配慮が見られないのは遺憾である。
 図書館は利用者の知的自由を守るという使命を持っている。しかし本事件は、図書館自身の被害届をきっかけとして、利用者の身体の自由が侵されたという点で重大である。

事件を繰り返さないために
 まず、岡崎市立中央図書館、MDIS、警察・検察が図書館システムや被害届を出した判断、捜査手法などについて問題を認め、再発を防ぐよう対策を講じる必要がある。今回の逮捕勾留をもっぱら男性の責任に帰するならば、今後も同様の事件が繰り返される可能性がある。特に岡崎市立中央図書館は、同様の事態が他の図書館で再発しないよう、経緯を明らかにする責務があり、自らの経験を図書館サービスの向上に資するようにしていただきたい。
 次に、図書館職員が図書館システムやICT(情報通信技術)についての最低限の知識を持つことである。そのうえで、図書館員とシステム開発会社との情報共有を密にしていく必要性がある。確かに、これらの知識は一般常識というほどは普及しておらず、公共図書館の正規職員の減少や人事異動が頻繁に行われる現状からは、一定の知識を持った職員の配置は困難な実態もある。しかし、図書館職員、とりわけ専門職である司書には、今後こうした知識がより要求されるようになることは間違いない。図書館界としてもそうした知識を持った図書館員を養成するための研修や、情報共有の仕組みづくりに取り組む必要がある。さらに、図書館員だけでは判断等に限界のある問題については、外部の専門家・専門機関に意見を求めることが重要である。
 最後に、本事件を図書館界の内外で十分に議論し、共有し、銘記していくことが必要である。

以上

参考
岡崎市立中央図書館の見解
三菱電機インフォメーションシステムズの見解
ともんけんウィークリーの解説記事:Librahack事件と図書館の責任
posted by 発行人 at 07:57 | Comment(8) | 声明・要請等 | 更新情報をチェックする

2009年05月19日

新型インフルエンザに関して(要請)

 メキシコで発生し各国で感染が確認されている新型インフルエンザ(H1N1型)に関し、図書館問題研究会図書館の自由+危機管理委員会では、会員及び全国の図書館に以下の要請をいたします。

1 日々、刻々と変わる情報を収集、整理し利用者に提供してください。
 住民の必要とする情報を提供とすることが図書館の使命です。現在、新型インフルエンザに関する正確な情報が必要とされています。
 既に多くの館で実践されているとは思いますが、館内及びホームページ等での情報提供、関係資料の展示、コーナーづくりなどを速やかに、積極的に行ってください。
 保健関連機関、自治体の危機管理担当部門との緊密な連携にも早急に取り掛かってください。

2 「利用者を守る」「職員を守る」ことを常に念頭に置いてください。
 日本での流行が認められないことや、新型インフルエンザが弱毒性であることもあり、図書館での対応が遅いようにも見受けられます。
 しかし、国内での流行は必ず“ある”ということを念頭に対策を講じてください。
 具体的には、危機管理マニュアル(新型インフルエンザ対応版)の作成や再検証が急務です。
 また、図書館行事の縮小や休止、開館時間の変更、最悪の場合は休館の措置も想定しなくてはなりません。
 そして図書館で決めた対策は必ず利用者に分りやすく周知し理解を得ることも忘れないでください。
 ウイルスと闘うことが最重要であり、図書館で働くすべての人が立場を超え、団結して対処をする必要があります。
 職場内の立場の違いが原因で、何も決まらない、動かないという弊害が出ることは感染の拡大を招く恐れがあり、何としてでも避けなければなりません。

3 過剰な反応は禁物です
 現段階では、新型インフルエンザは弱毒性とされており、手洗い、うがい、マスク着用など季節性のインフルエンザと同様な対処で予防できるとされています。
 図書館においても、正確な情報を常に収集し冷静に対応することが大切です。
 国や地方自治体が策定した行動計画、危機管理マニュアルを弾力的に運用し、過剰な反応をしないよう心がけてください。
 また、インフルエンザにかかった人への差別、中傷が決してないように、職員及び利用者にも周知をすることも重要です。

図書館問題研究会 図書館の自由+危機管理委員会
委員長 中沢孝之
posted by 発行人 at 08:24 | Comment(0) | 声明・要請等 | 更新情報をチェックする

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