皆様いかがお過ごしですか。
気温の上がり下がりが激しく体調を崩しやすい気候です。ご注意を。
さて、とても暑かった8月10日、県庁と教育委員会を訪ねました。
その目的は、「神奈川の図書館を考えるつどい」(*1)で作成した「神奈川県の図書館行政について(要望)」を県知事、教育長宛に提出するためです。
(*1 図書館の充実を目指して、学習や活動を行っている県内の図書館関連団体で構成するゆるやかなネットワーク)
副知事と教育局長それぞれと面談の上、手渡すことができました。
この日、提出のため集まった面々は6名。内訳は、図書館を応援する市民の会2名、学校図書館や子どもと読書について考える会3名、そして図書館問題研究会の私でした。
要望書作成にあたっては5人の県立図書館員の方にご意見・アドバイスをいただきました。この場を借りてお礼を言いたいと思います。ありがとうございました!
要望書の内容はどんなかといいますと、
はじめに、3.11東日本大震災により、市民一人一人が充分な情報・資料に触れられる「知る自由」が命や暮らしを守ることに直結しており、またメディアリテラシーの重要性が明確になり、図書館機能を一層向上させる必要があると強く認識していること、そして現在検討中の県立図書館のあり方の検討に会として注視していることから、以下、要望として6つの項目をあげました。
1 司書の正規採用…13年間も採用がストップしている(!)。長期継続して業務を行う専門職員の採用、育成が必要。
2 資料費の増額…県民1人当たりの資料費が全国ワースト2。神奈川県では、予算の目安となる基準財政需要額(=標準的な行政サービスを行うために必要な経費。国が標準的なモデルを作成し、このくらいの規模の自治体なら、このくらいの行政サービス予算がいるでしょうとしている額)の5分の1以下しか資料費がない。これでは市町村図書館のバックアップ機能を果たせない。
3 県内図書館振興…県内相互貸借費用の市町村分負担を無料化してほしい。市町村図書館の意見を聞く仕組みを充実して、県内図書館振興策を展開してほしい。
4 障がい者サービスの点検・充実…対面朗読サービスは縮小されている。弱者へのサービスが切り捨てられているようなことがないかを総合的に点検し、県立図書館・県内図書館の障がい者サービス充実に取り組んでほしい。
5 県民の意思の反映と参画のための重要な法的制度である図書館協議会を復活してほしい。
6 学校図書館の充実…島根県立図書館では学校司書配置に伴う支出も行っている等の例を挙げ、学校司書の採用と配置を要望。資料費については、小中学校では「学校図書館図書標準」の達成を、高校に至っては基準もないので、高校版「標準」を作成してほしい。学校図書館間や公共図書館とのネットワーク作りのための基盤整備(データ化含む)や、そのための情報提供・研修を行ってほしい。
というものです。
今後のあり方の検討についても、決まってからではなく、こんなことを考えているという段階で、県民に意見を聞いてほしい点も強くお願いしました。要望が来年度の予算編成に反映することを期待するということも言い添えました。
今回、面談による手渡しができたので、強調したいことを口頭で説明することができました。
回答をいただく際も面談をお願いしてあります。まだ、どんな回答をもらえるか分かりませんが、面談の際には更にポイントをわかりやすく説明できるよう整理し、課題を深めてのぞみたいと思っています。
<おまけ>
図書館員のファッション その1
図書館員は頭も使い、体も使います。皮膚面は汗ばんでいても、にっこり微笑んで涼しい顔をしてレファレンスに回答、という日常です。空調が入っていても(節電のため控えめに入ってるところが今夏は大多数)、かなりの確率で夏でも冬でも汗をかいています。
肌に触れるところは汗を吸い、すばやく乾く素材が快適です。半袖だとべたべたしてしまいます。そこで、私は半袖の綿OR即乾素材のTシャツを着て、その上に麻素材の襟付き7分袖のワンピースを着ています。季節にあった柄の日本てぬぐいも見た目も涼しげ、すぐ乾いて重宝です。
(Mu)