2010年01月18日

山とラーメンと温泉と

山村の小さな公共図書館に勤めています。

もともと超インドア派でしたが、体力づくりも兼ねて3年前から同じく体力下り坂の友人らと低山徘徊をはじめたところ、すっかりハマってしまい、先日も県南にある熊山という500メートル級の低山に登ってきました。

分岐もあわせると40以上の登山コースがあり(迷ってもどこかに下りられます)、かつては修験道の聖地だったそうで、なぞの階段ピラミッド熊山遺跡をはじめとする祭祀スポットも数多く、長く楽しめるいい山です。

下山後は、地元で評判のラーメン屋を襲い、日帰り温泉で山行の疲れを流すのが黄金パターンになってしまいました。

   ***   ***

ところで話は変わりますが、新しもの好きの友人が話題(?)の電子書籍リーダー「Amazon kindle 2」を手に入れたので、「図書館員としてぜひ使い心地を試してみなければ」と、遅ればせながら実機を触らせてもらいました。

1990年代後半にインターネットが家庭に普及しはじめた頃、近い将来紙の本はなくなるだろうと言われ、電子ブックリーダーの類も数多く発売されましたが、これまでは端末機の価格や道具としての使い勝手の悪さ、著作権処理の煩雑さ、コンテンツの少なさなどが災いしてなかなか普及してこなかったように思います。

Kindle 2を触ってみて、書籍データの全文検索など紙の本にはマネのできない機能もありますし、バッテリーも無線通信を控えれば2週間程度と、これまでの機器にくらべるとかなり長持ちするようです。

液晶画面のサイズは6インチと文庫サイズに近い大きさ(本体は単行本より一回り大きいくらい)ですが解像度も高く見やすいと感じました。

なにより3G回線によるワイヤレス通信でPCなどを介さず手軽に書籍データをダウンロードできるのが便利です(が、請求額を気にせずなんでもポチってしまいそうで怖い。)

30万冊近いコンテンツが利用できるそうですが、今のところ日本語対応は未定で、英語が苦手な自分には残念です;

Google book searchの和解案では、当面日本を含む英語圏外の著作物がデジタル配信の対象外になったことで、国内の出版者にとっては対抗策を講じる時間が得られましたし、著作権法が改正され国立国会図書館でも大規模な資料の電子化に動きだしているようで、書籍のデジタル化に向けた動きは加速していくのでしょう。

ライバル機も含めてKindle 2自体は、しばらくは新しもの好きを喜ばせるデジタルガジェットという位置づけになるかもしれませんが、端末の価格が下がって日本語のコンテンツが増えれば、数年後にはゲームや音楽のように、活字データをダウンロードして楽しむスタイルが当たり前になっているかもしれません。

それにあわせて「物」としての資料を扱う司書の役割、また本と出合う「場」としての図書館の有り様も大きく変わる可能性があります。

図書館(員)が、時代の変化のスピードに取り残されず住民に求められる存在で有り続けることができるのか。

そんな風に感じるこのごろです。

(岡山支部 松村 謙)
posted by 発行人 at 15:01 | Comment(0) | リレーエッセイ | 更新情報をチェックする
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